母子加算の復活について考える
母子加算の復活について考える
生活保護世帯のうち、18歳以下の子どもを育てるひとり親世帯に支給される増額分、いわゆる母子加算が昨年12月から復活しました。復活することになった背景には、生活困窮者対策という位置付けになっています。
支給額は地域によっても異なりますが、平成16年度の制度に戻ることから成田市においては、子ども一人当たり20200円(月額)が支給されます。昨年10月1日時点での調べでは対象児童が107人おり、対象者に対する支給額は単年度で約1600万円になります。
一方で07年度に創設された「ひとり親世帯就労促進費」は廃止されることになりますので、成田市では、対象者に対する支給額が約200万円削減されることになります。
「ではなぜ母子加算が廃止されたのか。」
対象者に対する支給額が差し引き1400万円ほど増加することになる母子加算廃止の背景は、母子加算を併せた生活保護基準が、生活保護費の支給を受けていない一般母子世帯の消費水準を上回るという逆転現象が発生したことにあります。
国政においてこのあたりの整合性がどう議論されたのかはわかりませんが、政権交代後、早速取り組まれたこの政策が、それほどまでにプライオリティを上げなければならなかったのかというと疑問に思います。
もちろん生活困窮者への対策を否定するつもりはありません。ですが、どうせやるのであれば生活保護を受けていない母子家庭全体を含めた包括的な生活水準の底上げ策を優先すべきではないでしょうか。
厚生労働省の発表によると、母子世帯は08年で70万世帯(成田市の母子世帯は1084世帯(平成20年度児童扶養手当申請者から抽出))あり、その85%の母親が働きながら子育てをしていて、更にその半数が非正規労働者という実状があります。 (09年は経済不況を抱えているためその数は、更に増大していると考えられます。)
収入ベースでも見ても母子世帯の平均年収は213万円と全世帯平均の564万円の半分以下と大きく下回っており、母子世帯を取り巻く状況は生活保護受給の有無に関わらず、厳しいと言えます。
その意味では、職業訓練研修などによる就労技術支援策や最低賃金の引上げと同時に、保育施設の整備といった働きやすい環境作りにプライオリティを置くべきではないでしょうか。
ニュースバリューの高さにより、この『母子加算』は政権交代の象徴的な扱いをされてきたところがありますが、政権与党として、プライオリティをしっかりと見定め、地に足をつけた政策実行を望むものです。















